NHKの翻訳は、安いバイトに頼んだりはしません。民放ではそういう場合もありますが、NHKではありえません。NHKの翻訳業務は、番組ごと外部委託する場合と、一部の例外を除き、子会社のNHK情報ネットワーク所属のバイリンガル・センターという部署に独占的に委託されます。BSニュースとかで同時通訳を引き受けている部署です。
だから訳したのはアマチュアではなく、プロのはずです。ただし、彼らの通常の業務はニュース翻訳であり、歌詞や芸術作品の翻訳は不得意です。かつてNBAの黒人選手たちのインタビュー翻訳を頼んだら、普段バリバリにニュース翻訳している人に滅茶苦茶な訳をされた挙げ句、「あのー、実は何言ってるか全然わかんないんです…」と泣きつかれたこともありました。
民放の場合は、専属の翻訳事務所など持っていませんから、番組ごと、ディレクターごとにそれぞれ違う翻訳者に依頼することになり、その結果、サブカル系のネタについては逆に功を奏することもあります。しかしNHKはへたにお抱えの翻訳事務所を持つばかりに、時々ダメな翻訳をしてしまうのです。カネに余裕がないからではなくて、中途半端に余裕があるがゆえのミスなのです。